アナログレコードブームの再到来とシティポップ、レコード買取価格の変動について。

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サブスクの登場により近年形を変え続けているアナログ音楽業界ですが、今ひそかにレコード業界が再熱しているのをご存じでしょうか?

また、それに伴いレコードの買取額も近年何倍にも上がっていっているものが多数存在します。

今回はレコードブームの再到来の裏側と有益な買取情報をまとめていきます。

目次

レコードブームの再到来について

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まずは下のグラフにて、アナログレコードの年間売り上げの推移をご覧ください。

生産実績 過去10年間 オーディオレコード アナログディスク - 日本レコード協会

ご覧の通り、レコードの売り上げは2013年より右肩上がりになっています。

2020年は新型コロナウイルスの流行によって、レコード屋さんに出向く足数が減ってしまったために前年2019年の90%ほどです。

もう一つ見ていただきたいデータが邦盤レコードと洋盤レコードの比率です。2019年までは洋盤の売り上げが勝っていますが、2020年は売上こそ落ちたものの、邦盤レコードが洋盤レコードに大きな差をつけています。

そしてその背景の一つにあるのが今話題のシティポップブームの再到来です。

シティポップとは?

シティーポップ 写真

シティポップという音楽ジャンルにあまり馴染みがない方もいらっしゃると思います。

シティポップとは主に、70年代~80年代に日本で流行したポップスの一種です。歌詞、メロディ、サウンド等に「都会的雰囲気」が含まれていることが大きな特徴といえます。

また、特にシティポップと呼ばれるためのルールや決まりごとはなく、雰囲気によって定義されるジャンルのため、シティポップと呼ばれる曲の中でも、ロックやジャズ、フォークやブルース、ボサノバやディスコミュージックなど、様々な要素を含んだ曲が存在しています。

シティポップのアーティストは、山下達郎、竹内まりや、松任谷由美(荒井由実)、大貫妙子などの作品がよく挙がりますが、有名無名に関係なく様々な映画やアニメ作品、アイドルなどが歌った曲など無数に存在し、多方面に注目を浴びています。

こういったシティポップの作品の再注目は90年代ごろのDJカルチャーから存在しますが、近年は特に海外からの注目もシティポップブームに拍車をかけています。

アナログ、シティポップブームがもたらしたレコード業界への影響 - 山下達郎、竹内まりや

山下達郎 竹内まりや 写真

前記したシティポップの代表的なアーティスト、山下達郎と竹内まりやのお二人です。若い年代にアナログ文化が再認識され、世界中でシティポップブームが再来した今、彼らのレコードは再び注目を浴びています。

例をいくつか紹介させていただきます。

まずは竹内まりやさんの”ヴァラエティ”という1984年4月25日に発売されたアルバムです。

当時活動休止からシンガーソングライターとして復帰したために話題となった一枚です。全曲の作詞作曲が竹内まりやさんによるものであり、アレンジとプロデュースが山下達郎さんという驚異のアルバムです。

つづいて、山下達郎さんの”FOR YOU”という1981年1月21日発売のアルバムです。こちらのアルバムはディスコの要素を取り入れたがために海外でも注目され、世界的に人気のアルバムとなりましたが、アナログ盤の再販が行われていません。また、山下達郎さんの過去の作品はストリーミング、つまりサブスクが解禁されていないためにアナログ文化の再浸透に一役買いました。

 

上で紹介したアルバムも含め多数のアルバムがおよそ10年前と比べて、10~20倍以上の値段で買取が行われているのが現状です。特に、海外での市場価値が爆発的に上がっています。

海外販路が実現している超高額買取 - 横浜レコード

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前記した通り、今現在邦盤レコードは世界的に再注目されています。日本にもレコード買取を行っている会社は多数存在します。横浜レコードは主に買い取ったレコードをドイツを中心とした海外に販売しているため、日本だと値段がつかないもの、普通だと数十円~数百円という商品でも高額で買い取っています。査定も経験豊富なスタッフが一枚一枚丁寧に査定しているため、買取金額にムラがない正確な査定が可能です。

前記したシティポップのレコードなど、海外人気が高い商品は特に高額で買い取らせていただいています。時間のないお客様、レコードが多く、運び出すのが困難なお客様など、それぞれに合った買取方法をご用意させていただいております。もしご自宅に聴かなくなったレコードがあるのであれば、ぜひ横浜レコードまでお電話、またはLINEにてお気軽にお問い合わせください。

買取の流れはこちら

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【荒井由実(松任谷由実)のレコード買取】高価買取のポイントとおすすめアルバム

荒井由実(松任谷由美) 荒井由実(後の松任谷由実)は、東京都八王子市出身の日本のポップス界を代表するシンガーソングライターであり、1970年代から現在に至るまで数多くの名曲を生み出してきました。 彼女のキャリアは、荒井由実名義でのデビューから始まりました。初期の代表作である『ひこうき雲』や『ミスリム』などのアルバムには、彼女の独特な世界観が詰まっており、「やさしさに包まれたなら」「ルージュの伝言」など、のちにジブリ映画でも使われる名曲が収録されています。フォークやニューミュージックの流れを汲みながらも、都会的で洗練されたサウンドを持つ彼女の楽曲は、当時の音楽シーンに新しい風を吹き込みました。 1976年に音楽プロデューサーの松任谷正隆と結婚し、松任谷由実へと改名。以降は夫のプロデュースのもと、シティポップやAOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)を取り入れた楽曲を次々と発表し、日本のポップミュージックの礎を築いていきます。1980年代には、バブル期の華やかさを象徴するような楽曲を数多く発表し、「守ってあげたい」「ダンデライオン」「真夏の夜の夢」などのヒット曲を生み出しました。彼女の音楽は単なるラブソングにとどまらず、ドラマのようなストーリー性を持ち、聴く人それぞれの人生とリンクするような魅力を持っていました。 また、近年ではシティポップの再評価とともに、ユーミンの楽曲も海外で注目を集めています。特に「ルージュの伝言」や「中央フリーウェイ」などは、日本のシティポップを象徴する楽曲として、海外のリスナーの間でも人気を博しています。 しかし、その人気がゆえにレコードは当時大量にプレスされ、基本的な買取価格は20円〜500円程度となります。ですが、未開封のものや90年代にプレスされたものは高額買取対象となる場合があります。 目次 荒井由実(松任谷由実)のレコード買取市場とは? 前述通り、荒井由実(松任谷由実)のレコードは、日本国内で広く流通しており、現在でも人気があるものの、市場に大量に出回っているため、買取価格は低いのが現状です。 一般的なアルバムやシングルのアナログ盤は、20円〜500円程度の査定額がつくことが多く、まとめ売りをする場合でも大きな金額にはなりにくいです。 しかし、80年代後半にプレスされた『Love Wars』をはじめ、CDやサブスクが主流の時代にプレスされたレコードは生産数が少なく、プレミア価格がつくことがあるため例外的に高額査定の対象となることがあります。特に、限定生産されたタイトルはコレクター市場で価値が高まることが多いです。 また、一部未開封のものや、見本盤(プロモ盤)などは高価買取対象となる場合がございます。 荒井由実(松任谷由実)の代表的なレコード紹介 以下は、荒井由実(松任谷由実)の代表的なアルバムであり、コレクターの間で人気があるタイトルです。買取価格は低めですが、特定の条件を満たすものは市場で注目されることもあります。 【荒井由実 名義】 『ひこうき雲』(1973年) 『ひこうき雲』(1973年) 『ひこうき雲』は、荒井由実(後の松任谷由実)のデビューアルバムであり、1973年にリリースされました。この作品は、日本のポップス史において極めて重要なアルバムのひとつとされており、ユーミンの音楽的なスタイルを確立した記念すべき作品です。 アルバムのタイトル曲であり、ユーミンの代表曲のひとつである『ひこうき雲』は2013年、スタジオジブリ映画『風立ちぬ』の主題歌として使用され、再び注目を浴びました。 荒井由実は、当時まだ19歳で、音楽学校(多摩美術大学)に在学中でした。プロデューサーの村井邦彦(アルファレコード創設者)の目に留まり、デビューが決定。キャラメル・ママ(細野晴臣、鈴木茂、松任谷正隆、林立夫)という当時の一流ミュージシャンがバックを務め、非常に完成度の高い作品となった。本作はフォークとポップスの融合を試みたニューミュージックの先駆けとされる。 買取金額はユーミン作品の中で高いほうで、帯付きのものであれば200円-400円前後 『MISSLIM』(1974年) 『MISSLIM』(1974年)

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レア盤だけじゃない!定番のアナログレコードも大人気!

『RECORD STORE DAY』がスタートした2008年ぐらいから少しずつ再評価されているアナログレコード。 米国では2020年にCDの売り上げを上回り、国内でも年を追うごとに人気を高めています。 一般メディアで「レコードブーム」という文字を目にする機会も増えました。 中古レコード店で熱心にエサ箱を掘る若者を見かけることも、もはや珍しくありません。 お気に入りのバンドのニューアルバムや過去作品の復刻盤など、新品のレコードを買っていた新しい購買層が、20年以上前に製造された年代物のレコードにも触手を伸ばしているのでしょう。 レコードブームと言われて久しい昨今、ふと、音楽ファンだったら誰でも知っているような歴史的名盤が、思いのほか品薄であることに気づきました。 全く無いということではありませんが、10年前だったらどの中古レコード店に行っても置いてあったような大ヒット作を見かけないことが多々ありまして。 ネットでAmazonやレコード店のサイトを覗いてみても、中古はおろか、再発盤の在庫も切れていることがよくあります。 目次 以前は苦も無く入手することができた名盤が、今では・・・ 40代以上の音楽ファンの中には、CDの売り上げが最盛を極めた90年代後半にも、クラブDJを中心にアナログレコードがもてはやされていたことをご存じの方も多いことでしょう。   アナログ盤でプレイすることが当たり前だった当時のDJやトラックメイカー、コアなリスナーは、ヒップホップのサンプリングソースや、レアグルーヴやフリーソウルにカテゴライズされた60~80年代のジャズやソウル、ロック、ワールドミュージック等の希少盤を求めて、何軒ものレコード店に足繁く通っていました。   一度買い逃すと、次にいつ出会えるかわからないそれらのレア盤と共に店頭に並んでいたのが、ジェームス・ブラウンやスティーヴィー・ワンダー、マーヴィン・ゲイ、マイケル・ジャクソンといった著名アーティスが世に送り出した数々の名盤です。 もちろん当時も、それらの初版が高値で取引されるケースもありましたが、2ndプレス以降の後発盤にも音質の良いものがたくさんあるし、「とにかくレコードで聴ければよい」と思えば、リーズナブルな廉価盤や国内盤LPを難なく入手することができました。   そういった定番のレコードを以前よりも見かける機会が少なくなったのは、ここ数年のブームによってレコードで音楽を聴く楽しさを知った若い世代や、それらの作品をCDで聴いてきたベテランの音楽ファンが、歴史的名盤のLPを買い求めるようになったことが一因かもしれません。 ジャケットから取り出したレコードをターンテーブルに乗せて針を落とし、ライナーノーツ(解説)やジャケットに記載されたクレジットを眺めながら音楽を聴く心地よさに魅了された人々が、お気に入りの名盤をレコードで聴きたくなるのは当然のことだと思います。 そして、見逃せないのがSNSの存在。 特に2016年の時点で5億人のユーザーを獲得したインスタグラムの影響は絶大で、「#レコード」や「#vinyl」といったハッシュタグで検索すると、LPジャケットを掲げた音楽ファンの写真が数限りなく現れます。 それらの投稿を見て「私も名盤のレコードを抱えてインスタにアップしたい」と考えるようになった音楽ファンも多いのではないかと。30センチ四方のLPは存在感がありますからね。 (小さなCDのジャケットを持って自撮りしてもインスタ映えしなそうですし)

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ピンクフロイド

ピンク・フロイド(Pink Floyd)のレコード買取|高額査定のポイントとおすすめアルバム

ピンクフロイド ピンク・フロイドは、イギリスを代表するロックバンドであり、プログレッシブ・ロックやサイケデリック・ロックの分野で革新的な音楽を生み出しました。1965年にロンドンで結成され、初期はシド・バレットの独創的なサイケデリックサウンドが特徴でしたが、彼の脱退後はデヴィッド・ギルモアが加入し、ロジャー・ウォーターズがバンドを主導するようになりました。 1970年代には『狂気(The Dark Side of the Moon)』や『炎~あなたがここにいてほしい(Wish You Were Here)』、『ザ・ウォール(The Wall)』などの歴史的な名盤を発表し、社会批判や人間の内面を描いた壮大なコンセプトアルバムを次々と生み出しました。特に『狂気』は世界的に大ヒットし、ビルボード・チャートに15年以上ランクインするなど、音楽史に残る快挙を成し遂げました。 彼らのレコードはコレクター市場でも需要が高く、特定の盤には高額査定がつくことがあります。 この記事では、ピンク・フロイドのレコードの買取市場、査定額が高くなりやすいポイント、高価買取が期待できるアルバムについて詳しく解説します。 目次 ピンク・フロイドのレコード買取市場の特徴 ピンク・フロイドのレコードは、日本国内盤や海外盤、限定盤などさまざまな種類があります。特にオリジナル盤(初回プレス)、高音質盤(モービル・フィデリティMFSL盤)、プロモ盤(見本盤)、特殊パッケージ仕様などは市場価値が高くなりやすいです。 高額査定が期待できるポイント ✔ UKオリジナル盤(特に初回プレス)✔ ハーヴェスト(Harvest)レーベルの初期盤✔ モノラル盤(初期リリースのもの)✔ モービル・フィデリティ(MFSL)などの高音質盤✔ プロモーション用のホワイトラベル盤・見本盤✔ 帯付きの日本盤(特に初回帯や特殊帯)✔

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