ビートルズのレコードは買取価値がある!?国内盤帯付きや高く売れるポイントを解説!
世界各国で絶大な人気を誇る、20世紀を代表する音楽グループ「ビートルズ(The Beatles)」。
1962年のデビューから60年近く経った今もなお、音楽ファンから愛され続けられている伝説のバンドです。
これまで数多くのCDやレコードを出してきたビートルズですが、一部の中古レコードが高く買取されていることで話題となっています。
ここでは、ビートルズの中古レコードの買取について、高価買取になるレコードも合わせて紹介していきます。
目次
ビートルズについて
ビートルズの概要
まず、ビートルズとはどんな音楽グループだったのか簡単に解説していきたいと思います。
ビートルズは、イギリス・リヴァプール出身の4人組バンド。デビュー前の1957年にクオリーメンというバンド名で結成されており、複数のメンバーチェンジや改名を繰り返した末、最終的にビートルズという名称で1962年10月にレコードデビューを果たします。
メンバー構成は、「ポール・マッカートニー」、「ジョージ・ハリスン」、「ジョン・レノン」、「リンゴ・スター」の4人で、革新的なサウンドやファッション、ユニークかつ刺激的なプロモーションなどが話題を呼び、母国イギリスで大ヒット。
その後、アメリカをはじめ各国で大成功を収めるなど、世界中で“ビートルズ旋風”を巻き起こしました。
そんな数々の偉業を成し遂げたビートルズですが、1970年に事実上の解散。
ポールが『デイリー・ミラー』にて、「個人的及びビジネスや音楽上の相違によってビートルズを脱退する」と発表した同年4月10日が解散日とされています。
ビートルズの中古レコードについて
ビートルズは間違いなく世界トップクラスの人気を誇る伝説のバンドです。
しかし、一方で商業的に大成功を収めたということは世界中でレコードが生産・再販されていることを示唆しており、“ビートルズの中古レコードを買取してもらっても二束三文ではないか?”と思う方も多いかもしれません。
しかし、ビートルズの場合「マニアが世界中にいる」ことと「中古レコードの中にレアものがある」といったかけ算により、一部の中古レコードが驚くべき価格で買取されています。
ここからは、ビートルズの中古レコードと買取の関係性について解説していきましょう。
同じ曲でも数多くのバージョンがある
ビートルズは200を超える、数多くの数の曲をリリースしているといわれています。
しかし、同じ楽曲でも中古レコードにはバージョンが存在しており、その違いによって買取価格が変わります。
例えば1962年に発表されている「アビイ・ロード(Abbey Road)」を“曲”として見れば数あるビートルズの楽曲の中の1曲ですが、中古レコードやCDをふくめると700を超えるバージョンがあるといわれています。
とくに中古レコードの場合、原盤と大量生産され続けた上で市販されたものでは、全く別ものといった価値基準で査定されることがほとんどです。
では、もう少し具体的にビートルズの中古レコードの買取で違いが出るヴァージョンの違いについてみていきましょう。
生産数の多寡
多く生産されている中古レコードと、生産数が少ない中古レコード。
そのアーティストの需要にも関連しますが、人気のアーティストであれば後者が高価買取になります。
ビートルズにおいても、生産数が極端に少なかったバージョンの中古レコードは驚くべき価格で査定されることがあるのです。
マト番が若い
レコードを製造する際、まず実際に演奏した音源はマスターテープに録音されます。
そして、マスターテープをレコードに刻み込んだものが、「音楽が聴けるレコード」として市販される仕組みです。
しかし、最初に音を刻み込んだレコードと最後に音を刻み込んだレコードではその音質に差があるといわれています。
とくに最初に録音されたものほどマスターテープに音が近いといわれていることから、マト番(マトリックス番号)が若ければ若いほど音質がよいレコードに。
ビートルズの中古レコードでも、このマト番が若い場合は高価買取になる可能性があります。
UK原盤が貴重
ビートルズのマスターテープは、本国イギリスで作られていました。
一般的にはそのミュージシャンの出身国でマスターテープが作られた後、そのコピーが各国に送られレコードが製造されるといった流れとなります。(つまりコピーのコピー)
ビートルズに限りませんが、やはり中古レコードの価値は本国の原盤で作られたものが高価買取です。
ビートルズであれば、UK原盤の中古レコードの希少価値が高いため、同じ曲でも原盤バージョンは需要が高いと考えることができるでしょう。
このように、“ビートルズの中古レコードは誰でも持っているし、高く買取りしてもらえないだろう”と嘆くのはまだ早いということです。
まず、自宅にあるビートルズの中古レコードのバージョンをチェックしてみることをおすすめします。
異例の人気!国内盤の帯
ビートルズの中古レコードを買取してもらうのであれば、前述したポイントを押さえたものを査定してもらうことをおすすめします。
しかし、ビートルズの中古レコードで高価買取してもらえるものの中には、かなりユニークな種類があることをご存知でしょうか。それが、「国内盤の帯付きレコード」です。
“国内盤なんて中古レコードとして価値があるの?”と思った方は、ぜひチェックしてみてください。
ビートルズの国内盤
ビートルズの国内盤レコードは、前述したようにイギリスで録音されたマスターテープのコピーから作られている日本製造のレコードです。
そのため、前述したような観点から見ると国内盤はあまり価値がない、といったイメージに見えるかもしれません。
たしかに大量生産され、しかも今もなお手軽に手に入るビートルズの国内盤中古レコードであれば買取価格は安くなる傾向にあります。(もちろん曲は素晴らしい)
しかし、国内盤レコードには他国にない独特の慣習として「帯」が付けられており、これがビートルズの国内盤レコードの価値を左右するのです。
ビートルズの国内盤の帯について
日本で生産されている国内盤レコードをはじめ、海外アーティストの日本盤CDにも帯が付けられています。
私たち日本人にとっては見慣れた光景かもしれませんが、海外の方にとってはかなり珍しいものとして捉えられているようです。
そのため、海外のビートルズファンにとって帯付きの国内盤中古レコードは喉から手が出るほど珍品として注目されています。
帯の種類や価値
国内盤に付けられている帯は、「英語表記のアーティストのカタカナ表記」や「曲タイトルを日本語版など」、「その曲やアーティストに関する情報」などが記載されています。
要するに帯は商品に直接貼付けられているPOPのようなものであり、買手にとって親切なアイテムと考えることができるでしょう。
この帯には、「半掛け帯」、「水色V帯」、「半円帯」などの種類があり、とくに「半掛け帯」は価値が高いといわれています。
しかし、帯を破ったり捨ててしまっている方もいたり、そもそも短い期間でしか製造されていない帯があるなど、国内盤とはいえキレイな状態で残っているものは少ないと推測されます。
さらに、ビートルズの国内盤は数十年前のものであり、それを美品で残している方はほとんどいないでしょう。
・海外で需要が高い帯付き国内盤
・帯の種類自体がレア
・良質な状態で残っている美品
これらが組み合わさっているのであれば、ビートルズの中古レコードの国内盤でも買取で高い価値を生み出すのです。
ビートルズの中古レコードで高価買取になる盤
ここからはここで解説してきたポイントを踏まえた上で、ビートルズの中古レコードで高価買取になる盤をいくつか紹介していきたいと思います。
ぜひ、ビートルズの中古レコードを買取したいと思っている方は参考にしてみてください。
■ザ・ビートルズ/ビートルズ!
「Please Please ME」と「With The Beatles」、さらにシングル曲などから抜粋された国内独自のLP盤。
とくに半掛け帯付き、水色V帯のもので赤盤は高価買取になる傾向にあり、ビートルズの中古レコード買取店でも注目されている1枚といえます。
■ビートルズ/ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!
ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!は、「A Hard Day’s Night」に付けられた邦題のアルバム。
こういった邦題も海外のビートルズファンには新鮮にうつるかもしれません。
「A Hard Day’s Night」はレノン=マッカートニーの名義となっているものの、本来はジョン・レノンによって書かれた曲としても知られています。
こちらの盤も半掛け帯付き、水色三角帯かつ赤盤が高価買取になりますが、歌詞カード付きという部分もポイントになってくるでしょう。
■ザ・ビートルズ/リボルバー
ビートルズの7作目の名作、リボルバー。ビートルズにおける音楽転換期となるアルバムともいわれており、中古レコードのコレクターだけでなく、音楽ファンにとっても重要な立ち位置のアルバムとして有名です。
こちらのリボルバーも赤盤、水色V帯(補充票)付きなど、キレイな帯付きの状態のレコードだと高価買取が期待できるでしょう。
■ザ・ビートルズ/イエスタデイ・アンド・トゥデイ
イエスタデイ・アンド・トゥデイは、USオリジナルの「ブッチャーカバー」と呼ばれる盤が高額な価格で買取されています。
悪趣味なジャケット写真だったことから即回収されましたが、200枚ほどは市場に出回ってしまったため、世界各国のビートルズファン垂涎の盤として有名です。
場合によっては、1枚で100万円を超える高値で売買されることもあるほど、驚くべき伝説の1枚といえるでしょう。
半掛け帯、その他
東芝音楽工業が作っていた特殊な形状の帯のことを半掛け帯と呼び、1964年頃(昭和39年)のみに生産された非常に希少なレコードです。
半かけ帯(半掛け帯)はカバーに引っ掛けて一部で糊付けされ、長さがカバーの2/3程度です。
この帯は全てのLPに付けられたのではなく、初盤もしくは数十枚のロット毎に付けられていたようです。
ビートルズのLPで、この半かけ帯が付けられたものは、デビューLP「ビートルズ!」、「ビートルズNo.2」、「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」の初期の3枚です。
当時購入した方も帯は捨ててしまった方が多く、現在世に出回っているものはほとんどありません。
半掛け帯が付いていないものだと数千円程度のものが、半掛け帯がついていることによって数十万円はくだらないという値段で取引されています。
先ほどご紹介しましたが、水色V帯、赤盤、半掛け帯の他にもオデオン赤帯やオデオン矢印帯、オデオン紺白帯、半円帯などビートルズのレコードの種類だけでもバリエーションが豊富です。
これを機にお持ちのビートルズのレコードはどの帯で、いくらで買取が行われているか調べてみるのも面白いかもしれません。
ビートルズの中古レコードの買取はおもしろい!
ビートルズは数多くのレコードを出しているだけあり、どのレコードが価値のあるものか見つけることが難しいアーティストのひとつです。
しかし、どういった条件が高価買取に繋がるか理解することにより、ビートルズのどの中古レコードに買取価値があるか見出すことができます。
とくに国内盤の帯付きであれば、自宅に眠っている方も多いかもしれません。