
ピンク・レディーは、1976年にデビューし、日本の音楽シーンを席巻した女性デュオアイドルグループです。メンバーはミー(未唯mie)さんとケイ(増田恵子)さんのお二人で、作詞を阿久悠さん、作曲を都倉俊一さんが担当しました。彼女たちは、キャッチーなメロディーと斬新な振り付けで人気を集め、デビュー曲「ペッパー警部」を皮切りに、「S・O・S」「カルメン’77」「渚のシンドバッド」「ウォンテッド(指名手配)」など、次々とヒット曲を生み出しました。特に、1978年に発売された「UFO」はミリオンセラーとなり、日本レコード大賞を受賞するなど、彼女たちの人気が最高潮に達しました。
ピンク・レディーの最大の魅力は、歌とダンスが一体となったパフォーマンスにあります。彼女たちの楽曲は、誰もが真似しやすい特徴的な振り付けが取り入れられており、多くのファンがテレビを通じてそのダンスを覚えました。また、セクシーで個性的な衣装や、曲ごとに異なるストーリー性を持つ楽曲も話題となり、アイドルの枠を超えたエンターテイメント性を確立しました。ピンク・レディーのスタイルは、後の日本のアイドル文化にも大きな影響を与えています。
国内で絶大な人気を誇った彼女たちは、1979年にアメリカ進出を果たし、英語の楽曲「Kiss In The Dark」でビルボード・ホット100にチャートインする快挙を成し遂げました。しかし、アメリカでの活動に注力するあまり、日本国内での人気が次第に低下し、1981年に解散を発表しました。解散後は、それぞれソロ活動を展開し、歌手や女優としての道を歩んでいます。その後も1984年、1996年、2003年、2010年と何度か再結成し、ファンの前で往年のヒット曲を披露しました。
ピンク・レディーは、単なるアイドルグループにとどまらず、日本の音楽史において特別な存在として語り継がれています。彼女たちの楽曲やパフォーマンスは今なお多くの人々に親しまれ、アイドル文化の礎を築いた伝説的なデュオとして、その影響は現在も続いています。
しかし現在、中古レコード市場では 「流通量が多すぎること」 や 「海外進出期間が短く、ほとんど認知されていないこと」 から、買取価格が 20円~100円程度 となるケースがほとんどです。
ただし、一部の限定盤は、コレクター需要があり例外的に高額取引されることもあります。本記事では、ピンクレディーの代表的なレコードを紹介しつつ、市場価値について解説します。
目次
なぜピンクレディーのレコードの買取は高額になりにくいのか?
① プレス数が膨大で希少価値がない
ピンク・レディーは70年代後半に爆発的な人気を誇り、シングル・アルバムともに大ヒット連発。その結果、 市場に流通するレコードの数が多すぎる ため、希少価値がほぼありません。
② 海外でほとんど認知されていない
近年、日本のシティポップが海外で再評価され、山下達郎や竹内まりやのレコード価格が高騰しています。しかし、ピンク・レディーの楽曲はシティポップとは異なり、海外市場での認知度がほとんどない ため、価格が上昇する要素がありません。
③ アイドル系レコードはコレクター需要が限定的
レコード市場では、ロックやジャズ、シティポップのレコードは高額取引される傾向にありますが、アイドル系のレコードはコレクター層が限られているため、需要が低い のが現状です。
例外的に高価買取される可能性があるのは、初回限定盤やプロモーション盤(非売品)などです。
ピンク・レディーのレコードを少しでも高く売る方法
① 状態をできるだけ良く保つ
- ジャケットの汚れを拭き取る(カビやシミを防ぐ)
- 盤面のキズを確認し、できるだけ傷の少ないものを売る
- 帯やライナーノーツがある場合は必ず一緒に査定に出す
状態が良いと、査定額が若干アップする可能性があります。
② まとめ売りを活用する
単品では 20円~100円 のレコードでも、まとめ売り(セット販売) にすると、査定額が少し上がる場合があります。
- 「ピンク・レディーのアルバム5枚セット」
- 「70年代アイドルレコード10枚セット」
このように 「まとめて売る」 ことで、単品売りよりは価格が上がることがあります。
③ 専門店で査定を受ける
- リサイクルショップでは10円~50円が基本
- レコード専門店なら、多少高く買い取ってもらえる可能性あり
ピンク・レディーの代表的なレコード紹介
以下は、ピンクレディーの代表的なレコードであり、コレクターの間で人気があるタイトルです。買取価格は低めですが、特定の条件を満たすものは市場で注目されることもあります。
『ペッパー警部』(1977年)
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『ペッパー警部』は、ピンク・レディーのデビューアルバムで、1977年1月25日にリリースされました。シングル「ペッパー警部」の大ヒットを受けて発売され、ピンク・レディーの人気を決定づけた作品となりました。このアルバムを通じて、彼女たちはダンスと歌謡曲を融合させた新しいスタイルを確立し、日本の音楽シーンに革新をもたらしました。
アルバムには、「ペッパー警部」や「S・O・S」などのヒット曲を含む全10曲が収録されています。「ペッパー警部」は、刑事ドラマ風の歌詞とキャッチーなメロディが特徴で、振り付けとともに大きな話題を呼びました。「S・O・S」は、ディスコ調のサウンドを取り入れたダンスナンバーで、ピンク・レディーの持ち味である華やかさとエネルギッシュなパフォーマンスが際立っています。
本作は、阿久悠が作詞、都倉俊一が作曲を担当し、ピンク・レディーの音楽スタイルを確立するうえで重要な役割を果たしました。全体的にポップで明るい雰囲気の楽曲が多く、当時の若者を中心に幅広い支持を集めました。
アルバムはオリコンチャートで2位を記録し、約14万枚を売り上げました。デビューアルバムとしては異例の成功を収め、ピンク・レディーの人気を全国区へと押し上げました。彼女たちの独特な振り付けとパフォーマンスは、多くのテレビ番組やコンサートで注目を集め、日本のアイドル文化に大きな影響を与えました。
『星から来た二人』(1978年)
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『星から来た二人』は、ピンク・レディーのセカンドアルバムで、1978年11月5日にリリースされました。デビューアルバム『ペッパー警部』の成功を受けて制作され、さらにダンサブルで華やかな楽曲が多く収録されています。ピンク・レディーのSF的なイメージを強調するタイトルとなっており、ジャケット写真やアルバムのコンセプトにも宇宙をテーマにした演出が取り入れられています。
アルバムには、「カルメン’77」や「渚のシンドバッド」といった大ヒットシングルを含む全10曲が収録されています。「カルメン’77」は、スペインのフラメンコをイメージした情熱的なメロディと力強いリズムが特徴の楽曲で、ピンク・レディーのダンスパフォーマンスとともに大きな話題となりました。「渚のシンドバッド」は、夏をテーマにした開放的なディスコチューンで、ノリの良いリズムとキャッチーな歌詞が多くのファンに支持されました。
本作も、作詞は阿久悠、作曲は都倉俊一が担当しており、ピンク・レディーの魅力をさらに引き出す楽曲がそろっています。前作よりもディスコ色が強まり、海外のダンスミュージックの要素を積極的に取り入れたアレンジが特徴的です。
『不思議な旅(Magical Music Tour)』(1979年)
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『不思議な旅(Magical Music Tour)』は、ピンク・レディーの3枚目のスタジオアルバムで、1979年2月5日にリリースされました。本作は、それまでのピンク・レディーの作品とは異なり、都倉俊一以外の作曲家も起用された点が大きな特徴です。作詞は変わらず阿久悠が担当しましたが、楽曲ごとに異なる作曲家が関わることで、より多彩な音楽性を持つ作品となりました。
アルバムのコンセプトは、「音楽の旅」をテーマにしており、異国情緒や幻想的な要素を取り入れた楽曲が多く収録されています。ディスコサウンドを基調としながらも、ロックやポップス、さらには和風テイストの楽曲まで幅広く取り入れられています。そのため、ピンク・レディーの新たな音楽的挑戦が感じられる作品となりました。
収録曲の中でも特に注目されたのは、「カメレオン・アーミー」や「ウォンテッド(指名手配)」、「モンスター」などのヒット曲です。「カメレオン・アーミー」は、エネルギッシュなディスコナンバーで、力強いビートとユニークな歌詞が特徴的な楽曲です。「ウォンテッド(指名手配)」は、西部劇のような雰囲気を持つ楽曲で、ピンク・レディーのパフォーマンスとも相まって大ヒットしました。「モンスター」は、ホラー映画をイメージさせる独特な楽曲で、振り付けも印象的な一曲です。
また、本作では都倉俊一以外にも馬飼野康二、穂口雄右、小田裕一郎などの作曲家が参加しました。これにより、楽曲ごとに異なるアレンジやサウンドが楽しめるアルバムになっています。「ピンク・タイフーン(In The Navy)」は、ヴィレッジ・ピープルの「In The Navy」の日本語カバーであり、ディスコブームの影響を強く感じさせる楽曲です。一方、「ジパング」では、和風のメロディとアレンジを取り入れ、日本らしさを強調したユニークな曲になっています。
『ピンク・レディー・イン・USA』(1979年)
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『ピンク・レディー・イン・USA』は、ピンク・レディーの4枚目のスタジオアルバムであり、1979年9月5日にリリースされました。本作は、彼女たちのアメリカ進出を意識したアルバムであり、これまでの作品とは大きく異なる特徴を持っています。収録曲の大半が英語の楽曲で構成されており、海外市場をターゲットにした内容となっています。
ピンク・レディーは、1978年からアメリカ進出を本格的に開始し、アメリカのテレビ番組『Pink Lady and Jeff』にも出演するなど、海外での活動を広げていました。本作は、そうしたアメリカ向けの活動と連動したアルバムであり、当時のディスコブームに合わせた英語のダンスナンバーが多数収録されています。制作には、アメリカの音楽プロデューサーや作曲家が関わり、従来のピンク・レディーの楽曲とは異なる、より本格的なディスコサウンドが展開されています。
収録曲の中でも、特に注目されたのは「Kiss In The Dark」です。この楽曲は、ピンク・レディーがアメリカ市場向けに発表したシングルであり、ビルボード・ホット100で37位を記録する快挙を達成しました。日本人アーティストがアメリカのチャートでトップ40入りするのは当時としては珍しく、この成功によりピンク・レディーの海外での知名度も向上しました。「Kiss In The Dark」は、日本語バージョンも存在し、日本国内でもリリースされました。
本作には、「Show Me The Way To Love」や「Walk Away Renée」などの英語楽曲のほか、日本語曲も数曲収録されています。従来のピンク・レディーらしいキャッチーなメロディを持つ楽曲もありますが、全体的にはアメリカの音楽市場を意識したサウンドになっています。
『We Are Sexy』(1979年)
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『WE ARE SEXY』は、ピンク・レディーが1979年12月1日にリリースした5枚目のスタジオアルバムです。 このアルバムは、彼女たちの音楽的多様性と国際的な視野を示す作品として評価されています。
アルバムの構成は、2つのメドレーと複数のカバー曲、そして彼女たちのアメリカでのヒット曲「Kiss in the Dark」の日本語バージョンで構成されています。特に、ドナ・サマーの「MacArthur Park」と「Heaven Knows」を組み合わせた12分以上にわたるメドレーは、彼女たちのパフォーマンス力とアレンジの巧みさを示しています。 また、ロッド・スチュワートの「Da Ya Think I’m Sexy?」やリーフ・ギャレットの「I Was Made for Dancin’」など、当時のディスコシーンで人気を博した楽曲のカバーも収録されています。
『サスペンス 〜ピンク・レディー・アゲイン〜』(1984年)
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『SUSPENCE 〜Pink Lady Again〜』は、ピンク・レディーが1984年6月21日にリリースした6枚目のオリジナルアルバムです。 1981年に解散した彼女たちが再結成し、新たな音楽性を追求した作品として注目されました。
1984年、ピンク・レディーは一度目の再結成を果たし、新たな音楽活動を開始しました。このアルバムは、再結成後初の作品であり、従来のアイドル路線から一歩進んだ大人の魅力を感じさせる内容となっています。楽曲の作詞・作曲には、森浩美、都志見隆、岩里祐穂、森雪之丞、売野雅勇、上田正樹など、多彩なクリエイターが参加しており、バラエティに富んだ楽曲が収録されています。
アルバムは、1984年6月21日にVAPよりリリースされました。再結成時、”FOREVER PINK LADY ピンク・レディー・アゲイン” と称して渋谷公会堂にてコンサートが行われ、このアルバム収録曲も歌唱されました。1990年12月21日に初めてCD化され、1995年にはQ盤と呼ばれる廉価CDアルバムシリーズの1枚として再リリースされました。 再結成後の新たな音楽性と大人の魅力を感じさせるこのアルバムは、ピンク・レディーの音楽史において特別な位置を占めています。
ピンク・レディーのレコードの中でも比較的高く、買取金額は500円-700円ほどとなります。
まとめ
ピンク・レディーのレコードは、基本的に市場に多く出回っているため買取価格は低く、ほとんどの作品は10円〜200円程度の査定となります。しかし、再結成時に制作されたアルバムや、未開封備品については高く買い取られるケースが見受けられます。
■ 帯・特典付きの美品を査定に出す
■ 複数の買取業者で比較する
■ レコードの状態をチェックし、事前にクリーニングする
■ 1度目の再結成のアルバムは比較的高く買取される
迷ったら横浜レコードへ!
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