【サザンオールスターズのレコード買取事情】市場価値と査定のポイント、作品紹介

サザンオールスターズ
サザンオールスターズ

サザンオールスターズ(Southern All Stars)は、日本の音楽シーンにおいて圧倒的な人気を誇るバンドです。しかし、その人気ゆえに大量にプレスされ、流通量が非常に多いため、買取価格は基本的に低めです。通常盤の買取価格は10円〜200円程度が相場であり、高額査定につながることはほとんどありません。

ただし、一部の限定盤は、コレクター需要があり例外的に高額取引されることもあります。本記事では、サザンオールスターズの代表的なレコードを紹介しつつ、市場価値について解説します。

目次

サザンオールスターズのレコード市場とは?

サザンオールスターズのレコードは、日本国内で広く流通しており、現在でも人気があるものの、市場に大量に出回っているため、買取価格は非常に低いのが現状です。一般的なアルバムやシングルのアナログ盤は、10円〜200円程度の査定額がつくことが多く、まとめ売りをする場合でも大きな金額にはなりにくいです。しかし、90年代以降にプレスされたアナログ盤は、生産数が少なく、プレミア価格がつくことがあるため例外的に高額査定の対象となることがあります。特に、限定生産されたタイトルはコレクター市場で価値が高まることが多いです。また、海外需要が少ないのも買取価格に影響しています。筆者としては、現在のシティポップのように、サザンオールスターズが海外でも評価される日がいつ来てもおかしくないと思います。

サザンオールスターズの代表的なレコード紹介

以下は、サザンオールスターズの代表的なアルバムであり、コレクターの間で人気があるタイトルです。買取価格は低めですが、特定の条件を満たすものは市場で注目されることもあります。

『熱い胸さわぎ』(1978年)

『熱い胸さわぎ』(1978年)
『熱い胸さわぎ』(1978年)

サザンオールスターズのデビューアルバム『熱い胸さわぎ』は、1978年8月25日にリリースされました。
このアルバムは、デビューシングル「勝手にシンドバッド」の成功を受けて制作され、アマチュア時代の集大成とも言える内容となっています。

このアルバムでは、レゲエやモータウンなど多様な音楽スタイルが取り入れられ、サザンオールスターズの幅広い音楽性が表現されています。

特に「茅ヶ崎に背を向けて」は、桑田佳祐の初オリジナル作品であり、原由子とのデュエットが特徴的です。

アルバム全体を通して、当時の音楽シーンに新風を巻き起こしたサザンオールスターズのエネルギーと創造性が感じられます。この作品は、彼らの音楽的ルーツと初期の情熱を知る上で欠かせない一枚となっています。

『10ナンバーズ・からっと』(1979年)

『10ナンバーズ・からっと』(1979年)
『10ナンバーズ・からっと』(1979年)

サザンオールスターズのセカンドアルバム『10ナンバーズ・からっと』は、1979年4月5日にリリースされました。

このアルバムは、デビューアルバム『熱い胸さわぎ』に続く作品で、バンドの音楽的成長と多様性を示しています。

このアルバムには、サザンオールスターズの代表曲である「いとしのエリー」が収録されており、バンドの知名度を大きく高めました。
また、「気分しだいで責めないで」や「思い過ごしも恋のうち」など、多彩な楽曲が収められています。

制作当時、バンドはテレビ出演やコンサートなどで多忙を極めており、その中でレコーディングを行っていました。そのため、一部の楽曲の歌詞が間に合わず、歌詞カードには記号で表記されているものもあります。

『タイニイバブルス』(1980年)

『タイニイバブルス』(1980年)
『タイニイバブルス』(1980年)

サザンオールスターズの3枚目のオリジナル・アルバム『タイニイ・バブルス』は、1980年3月21日にリリースされました。

このアルバムは、バンドにとって初のオリコンチャート1位を獲得した作品であり、以降のオリジナルアルバムもすべて1位を記録しています。

原由子がボーカルを務めた「私はピアノ」は、後に高田みづえによるカバーもヒットし、原の歌唱力を広く知らしめました。また、松田弘がボーカルを担当した「松田の子守唄」も収録されており、バンドの音楽的多様性を示しています。

さらに、「C調言葉に御用心」や「涙のアベニュー」などのシングル曲も収録されており、桑田佳祐の独特なボーカルスタイルと言語感覚が際立っています。アルバム全体を通して、ブルースやビッグバンドジャズ、レゲエなど、彼らの音楽的素養の広さが感じられる作品となっています。

『ステレオ太陽族』(1981年)

『ステレオ太陽族』(1981年)
『ステレオ太陽族』(1981年)

このアルバムでは、ポップな要素とロック的な破壊力が融合しており、特に「Big Star Blues (ビッグスターの悲劇)」は、ギター・ベース・ピアノがユニゾンで強靭なフレーズを奏でる象徴的な楽曲です。
また、「My Foreplay Music」は、メンバー全員の息の合ったアンサンブルがスリリングな一曲となっています。

さらに、桑田佳祐が音楽監督として関わった映画『モーニング・ムーンは粗雑に』の主題歌および挿入歌として、「Big Star Blues (ビッグスターの悲劇)」「恋の女のストーリー」「朝方ムーンライト」「栞のテーマ」などが使用されました。

『KAMAKURA』(1985年)

『KAMAKURA』(1985年)
『KAMAKURA』(1985年)

サザンオールスターズの8枚目のオリジナル・アルバム『KAMAKURA』は、1985年9月14日にリリースされました。

バンド初の2枚組アルバムで、全20曲が収録されています。

このアルバムは、約1,800時間ものスタジオ作業を経て完成され、当時の最新技術であったシンセサイザーやサンプラーを駆使した意欲作となっています。
オープニングの「Computer Children」では、シンセサイザーを主軸としたアンサンブルやヒップホップの要素など、サザンオールスターズの新たな音楽的挑戦が感じられます。

また、「鎌倉物語」は、産休中の原由子が寝室にマイク・スタンドを立てて歌入れを行った楽曲で、現在でも人気の高い一曲です。

『KAMAKURA』は、サザンオールスターズの音楽的多様性と実験性を象徴する作品として、多くのファンに愛されています。

『Southern All Stars』(1990年)

『Southern All Stars』(1990年)
『Southern All Stars』(1990年)

サザンオールスターズの9枚目のオリジナル・アルバム『Southern All Stars』は、1990年1月13日にリリースされました。

この作品は、1985年の『KAMAKURA』以来、約4年半ぶりのアルバムであり、バンド名を冠したセルフタイトルが特徴です。

このアルバムでは、ギタリストの小倉博和やキーボーディストの小林武史など、桑田佳祐のソロ活動で築かれた人脈が活かされています。
SOUTHERNALLSTARS.JP
特に「フリフリ ’65」では、新たなサザンオールスターズのロックンロールが宣言されており、印象的なリフが特徴です。

また、「女神達への情歌 (報道されないY型の彼方へ)」や「さよならベイビー」などのシングル曲も収録されており、前者はエロスと清楚、混乱と秩序がダイナミックに交差する楽曲、後者は心の内側を丁寧に描く哀感がポップに響く楽曲として評価されています。

このアルバムは、オリコン週間ランキングで初回盤と通常盤が2週連続で1位、2位を獲得し、累計売上枚数は119.3万枚を記録しました。
これにより、サザンオールスターズ初のミリオンセラーアルバムとなりました。

『Southern All Stars』は、バンドの新たな音楽的方向性を示すとともに、彼らの原点回帰を感じさせる作品として、多くのファンに愛されています。

また、この作品からCD主流の時代に入り、レコードのプレス数が極端に少なくなったため、高価買取が見込めます。

『Young Love』(1996年)

『Young Love』(1996年)
『Young Love』(1996年)

サザンオールスターズの12枚目のオリジナル・アルバム『Young Love』は、1996年7月20日にリリースされました。
このアルバムは、バンドの原点回帰をテーマに、1960年代から1970年代のロックを意識した作品となっています。

このアルバムからは、「あなただけを ~Summer Heartbreak~」「愛の言霊 (ことだま) ~Spiritual Message~」「太陽は罪な奴」といったシングルがリリースされ、いずれもヒットを記録しました。
特に「愛の言霊」は、独特のリズムとメロディーで多くのファンに愛されています。

ジャケットデザインも特徴的で、メンバー全員の写真が使用され、各メンバーが1960年代から1970年代の洋楽ロックのアルバムジャケットをパロディしています。例えば、桑田佳祐さんはボブ・ディランの『ナッシュヴィル・スカイライン』、関口和之さんはビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』を模倣しています。

商業的にも成功を収め、オリコンチャートで初のダブルミリオンを達成し、累計約249.4万枚を売り上げました。
このアルバムは、サザンオールスターズの音楽的成熟と多様性を示す作品として、多くのファンに愛されています。

レコードは高価買取対象となります。

『Sakura』(1998年)

『Sakura』(1998年)
『Sakura』(1998年)

サザンオールスターズの13枚目のオリジナル・アルバム『さくら』は、1998年10月21日にリリースされました。
このアルバムは、バンドのデビュー20周年を記念した作品であり、ギタリストの大森隆志が参加した最後のアルバムでもあります。

このアルバムは「ネオジャパネスク」をテーマに制作され、多彩な音楽ジャンルを取り入れています。
例えば、「NO-NO-YEAH/GO-GO-YEAH」ではヘヴィロック、「マイ フェラ レディ」ではスロージャズ、「PARADISE」ではニュージャックスウィング、「私の世紀末カルテ」ではプロテストフォーク、「SAUDADE~真冬の蜃気楼~」ではブラジリアンポップス、「(The Return of)01MESSENGER~電子狂の詩~ <Album Version>」ではドラムンベースと、幅広い音楽性が特徴です。シングルカットされた「LOVE AFFAIR~秘密のデート」「BLUE HEAVEN」「PARADISE」などは、サザンオールスターズらしいメロディが光る楽曲として人気を博しました。
アルバム全体を通して、バンドの多様な音楽性と挑戦的な姿勢が感じられる作品となっています。

同じく高額査定対象のレコードとなります。

『Killer Street』(2005年)

『Killer Street』(2005年)
『Killer Street』(2005年)

サザンオールスターズの14枚目のオリジナル・アルバム『キラーストリート』は、2005年10月5日にリリースされました。
この作品は、前作『さくら』から約7年ぶりのオリジナル・アルバムであり、2枚組全30曲というボリュームとなっています。(レコードは3枚組)

このアルバムには、「涙の海で抱かれたい ~SEA OF LOVE~」「彩 ~Aja~」「君こそスターだ」「愛と欲望の日々」「BOHBO No.5」など、2003年以降にリリースされたシングル曲が多数収録されています。
また、収録曲の一部は新たなミックスやダビングが施され、アルバム全体として新鮮な仕上がりとなっています。

アルバムタイトルの「キラーストリート」は、所属レコード会社であるビクターエンタテインメントのレコーディングスタジオ「ビクタースタジオ」沿いにある外苑西通りの通称「キラー通り」に由来しています。
ジャケットデザインは、ビートルズの『アビイ・ロード』のパロディとなっており、メンバーが横断歩道を渡る姿が描かれています。

この作品は、サザンオールスターズの音楽的多様性と成熟を示すアルバムとして、多くのファンに愛されています。特に「神の島遥か国」は、ニューオリンズR&Bと沖縄のカチャーシーを融合させたサウンドが特徴で、サザン流チャンプルー・ミュージックの傑作と評されています。

同じく高額査定対象のレコードとなります。

『葡萄』(2015年)

『葡萄』(2015年)
『葡萄』(2015年)

サザンオールスターズの15枚目のオリジナル・アルバム『葡萄』は、2015年3月31日にリリースされました。
前作『キラーストリート』から約9年半ぶりの新作であり、バンドの円熟した音楽性が詰まった作品となっています。

このアルバムには、「ピースとハイライト」「東京VICTORY」「栄光の男」「蛍」などのシングル曲が収録されており、社会的なメッセージや人間模様を描いた楽曲が多く含まれています。
特に「ピースとハイライト」は、平和への願いを込めた歌詞が印象的で、リリース当時大きな話題となりました。

アルバムタイトルの『葡萄』は、桑田佳祐さんが偶然耳にした作家・渡辺淳一のデビュー作のタイトルからインスピレーションを受けたことや、女優・大空眞弓さんから葡萄の鉢植えを贈られたことがきっかけとされています。
また、ジャケットデザインは岡田三郎助の『あやめの衣』をオマージュしたものとなっています。

同じく高額査定対象のレコードとなります。

まとめ

サザンオールスターズのレコードは、基本的に市場に多く出回っているため買取価格は低く、ほとんどの作品は10円〜200円程度の査定となります。しかし、90年代以降にプレスされたアナログ盤はCD主流の時代だったため生産数が極端に少なく、市場価値が上昇しやすい傾向があります。

■ 帯・特典付きの美品を査定に出す
■ 複数の買取業者で比較する
■ レコードの状態をチェックし、事前にクリーニングする
■ 90年代以降のアナログ盤は生産数が少なく、価値が上がる可能性あり

迷ったら横浜レコードへ!

横浜レコードの強み

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横浜レコードは、2025年で創業40年の歴史を持つレコード買取専門店です。
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国際的な視点による高価買取戦略

横浜レコードは、ドイツ、アメリカ、イギリスにグループ会社を持ち、国際的な視点で市場価値を把握することで、高額査定を実現しています。各国の相場情報を常にアップデートし、お客様にとって最も有利な条件で買取を行っているため、他店では難しい高額査定も可能です。 様々なプラットフォームを通じて世界中に再流通させることで、お客様の音楽資産を最大限に評価しています。
このように横浜レコードでは日本国内だけでなく海外の市場にも対応した高価買取が可能となっています。

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